八王子城跡とその周辺は、江戸時代には徳川幕府の直轄地、明治になってからは国有林となっていたため、ほとんど人の手が入らず、城主・北条氏照の館があった御主殿周辺の遺構は良好な形で残っていました。
御主殿跡からは、戦国時代の城での生活を物語る多くの器のほか、大量の銃弾や燃えて炭になった兵糧など、落城に至ったこの城での壮絶な戦いの様子を伝える品々が出土しています。
国内では唯一出土しているベネチア産のレースガラス器をはじめ、数多くの舶来品も出土し、北条氏照が有力な戦国武将であったことがわかります。
出土品は郷土資料館で展示しています。